シアターカンパニー ARICA「孤島 On the Island」

空間を活かすアプローチ、ライブ演奏、機械的な装置等の導入で表現の新たな地平を切り開くカンパニーの公演制作

種類
演劇
プロジェクト期間
2001年:カンパニー設立 /2019年 〜 :弊社にて制作を担当
当社の担当業務
公演制作

プロジェクト概要

2001年、演出家 藤田康城、詩人・批評家 倉石信乃、アクター 安藤朋子、プロデューサー 前田圭蔵、音楽家 猿山修によって設立されたカンパニー。

その後、テキスタイルコーディネーター・デザイナー 安東陽子、グラフィックデザイナー 須山悠里、テキスタイルデザイナー 渡部直也、美術家 高橋永二郎、パフォーマー 茂木夏子、制作 福岡聡(カタリスト)らがコアメンバーになる。

ソロ・パフォーマンスを軸としながら多分野の人々とコラボレーションし、演劇やダンスといった枠を超えて、ヴィジュアルアート、音楽、建築、デザインなどのクリエイティブ・ワークと呼応するフィジカル・シアターである。

長年に渡るサミュエル・ベケット研究の成果として、ベケットにインスパイアーされた作品も上演。東京ワンダーサイトや、群馬県桐生市のノコギリ工場跡地、東京・西麻布スーパーデラックス、横浜・BankART NYKなど既成の劇場ではない空間での上演も多く、そのサイト・スペシフィックなアプローチや、身体と共振するライブ演奏、メカニカルな装置の導入等を通じて、身体表現の新たな地平を切り開こうとしている。

海外公演も多数。近年はインドの演劇人との交流を深めている。

孤島 On the Island

ARICA 4年ぶりの新作公演。どこかの小さな「島」が舞台。長い歴史と政治の中で「中央」に翻弄され続けてきた「島」のようであり、その孤立性は生きることの過酷さを表している。一人の島の女の剥き出しの孤独=孤島性を、過酷でユーモラスな身体行為、奇妙な装置、声に共振するライブの音響によって立ち上げる。

五十嵐太郎氏(建築史・批評家、東北大学教授)のレビューより抜粋:

「けっして水平になることがない可動の空間装置は、かつてクロード・パランが提唱した斜めの機能、もしくは荒川修作+マドリン・ギンズの建築的な作品を想起させた。不安定な台は、ガタガタと動き、安藤が場所を変えると、すぐに重心がずれて別の方向に傾く。斜めの機能とは、従来の建築が絶対的な条件とした水平と垂直に代わる、第三の軸としての斜めの空間を提唱し、そのダイナミックな運動性を積極的に評価するものだ。島は人工的な構築物ではない。ゆえに、知的なテキストとは逆に、不規則な地盤のうえで、絶えずバランスをとりながら立つことが要請され、生の身体性がむきだしになる。その緊張感に満ちた舞台だった」

(出典:https://artscape.jp/report/review/10152792_1735.html

日程: 2019131日(木)~24日(月) 計5公演
会場: BUoY(東京・北千住)
日程: 2019215日(金)~217日(日) 計4公演
会場: ARICA特設会場(横浜・関内)

参加アーティスト:

演出:藤田康城
コンセプト・テクスト:倉石信乃
出演:安藤朋子

音楽:福岡ユタカ 西原尚

TPAM(国際舞台芸術ミーティング in 横浜)フリンジ参加作品

助成:芸術文化振興基金

作品詳細: https://www.aricatheatercompany.com/works/28/

メディア掲載

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